糖尿病では甘いものを食べてもいい?無理なく付き合うための考え方

糖尿病と診断されると、

「もう甘いものは食べられない?」
「ケーキや和菓子は全部やめないといけない?」
「甘いものを食べたら糖尿病が悪くなる?」

と心配になる方もいるかもしれません。

しかし、糖尿病だからといって、甘いものを一生食べてはいけない、というわけではありません。

大切なのは、「食べるか、食べないか」の二択ではなく、何を、どのくらい、どのくらいの頻度で食べているのかを考えることです。

甘いものは血糖値に影響します

ケーキ、クッキー、チョコレート、和菓子、アイスクリームなどには、一般に糖質が含まれています。

そのため、食べる量が多ければ血糖値に影響します。

しかし、

「血糖値に影響する=絶対に食べてはいけない」

という意味ではありません。

糖尿病の食事療法では、一つの食品だけを見るのではなく、1日の食事全体や普段の食生活を考えることが大切です。

「甘いものを完全に禁止」すると続かないこともあります

甘いものが好きな方が、

「今日から一切食べない」

と決めても、それを何年も続けるのは難しいことがあります。

厳しく我慢した反動で、かえって一度にたくさん食べてしまう方もいます。

糖尿病治療は長く続きます。

最初から完璧を目指すよりも、自分が無理なく続けられる方法を考えることが大切です。

大切なのは「量」と「頻度」

甘いものを考えるときには、

「食べたか、食べなかったか」

だけではなく、

どのくらい食べたのか
どのくらいの頻度で食べているのか

を振り返ってみましょう。

たとえば、特別な日にケーキを食べることと、毎日何度もお菓子を食べることでは意味が違います。

「甘いものは禁止」と考えるより、普段の習慣に目を向ける方が分かりやすいでしょう。

甘い飲み物は見落としやすい

注意したいのが、飲み物です。

ジュース、炭酸飲料、加糖のコーヒーや紅茶、スポーツドリンクなどには糖質が含まれているものがあります。

飲み物は短時間に摂取しやすく、毎日の習慣になっていることもあります。

「お菓子は食べていないのに」と思ったときには、普段何を飲んでいるのかも一度振り返ってみましょう。

普段の水分補給には、水や無糖のお茶などが基本です。

「砂糖不使用」なら安心?

「砂糖不使用」「糖類ゼロ」などの表示を見ると、

「これならいくら食べても大丈夫」

と思うことがあるかもしれません。

しかし、食品によっては砂糖以外の炭水化物やエネルギーを含んでいることがあります。

表示だけで判断せず、必要に応じて栄養成分表示の炭水化物などを確認する習慣をつけるとよいでしょう。

「砂糖不使用だから量を気にしなくてよい」というわけではありません。

食べすぎたから次の食事を抜く必要はありません

甘いものを食べたあと、

「食べてしまったから夕食を抜こう」

と考える方もいます。

しかし、極端な食事制限をすると、その後に強い空腹を感じたり、治療内容によっては低血糖を起こしたりすることがあります。

食べたことを後悔して、次の食事で極端な帳尻合わせをしないことも大切です。

特にインスリンや低血糖を起こす可能性のある薬を使用している方は、自己判断で食事や薬の量を大きく変更しないようにしましょう。

血糖値が高かったら「失敗」?

甘いものを食べたあとに血糖値が高いと、

「食べなければよかった」
「糖尿病治療に失敗した」

と思ってしまうかもしれません。

しかし、血糖値は患者さんを採点するための数字ではありません。

「このくらい食べると、自分の血糖値はこのように変化するのか」

と、自分の体を知るための情報として利用することができます。

1回の数字だけで一喜一憂せず、普段の血糖値やHbA1cなどと合わせて考えていきましょう。

特別な日の甘いものまで禁止しなくてよい

誕生日、旅行、家族との食事などでは、ケーキやデザートを楽しむこともあるでしょう。

糖尿病治療では、こうした特別な1回だけを見るのではなく、普段どのような食生活を続けているのかを考えることが大切です。

「絶対に食べない」という方法だけが糖尿病治療ではありません。

食事を楽しみながら、自分に合った付き合い方を見つけていきましょう。

甘いものについて覚えておきたい3つのポイント

① 糖尿病だからといって、甘いものをすべて禁止する必要はありません

② 「食べたかどうか」だけではなく、量と頻度を考えましょう

③ 特別な日の1回より、毎日の習慣に目を向けましょう

まとめ

糖尿病になったからといって、甘いものを一生我慢しなければならないわけではありません。

もちろん、甘いものをたくさん食べれば血糖値に影響します。

だからこそ、

「食べてはいけない」ではなく、「どう付き合うか」

を考えることが大切です。

まずは、

「自分はどのくらいの頻度で、どのくらい甘いものを食べているだろう?」

と振り返ってみましょう。

糖尿病治療は短期間の我慢比べではありません。

楽しみをすべてなくすのではなく、自分の生活の中で無理なく続けられる方法を見つけていきましょう。