糖尿病と診断されると、
「もうおやつは食べてはいけないの?」
「甘いものは全部やめないといけない?」
「間食をしたらHbA1cが悪くなる?」
と心配になる方もいるかもしれません。
しかし、糖尿病だからといって、間食をすべて禁止しなければならないわけではありません。
大切なのは、「間食をするか、しないか」だけではなく、何を、どのくらい、いつ食べているのかを考えることです。
間食も1日の食事の一部です
間食というと、お菓子だけを思い浮かべるかもしれません。
しかし、
・クッキー
・せんべい
・チョコレート
・菓子パン
・アイスクリーム
・果物
・甘い飲み物
なども、1日の食事全体の中で考える必要があります。
1回の量が少なくても、毎日何度も食べていると、思っている以上に糖質やエネルギーをとっていることがあります。
「おやつを食べてはいけない」と考えるより、まずは普段どのくらい間食しているのかを振り返ることが大切です。
甘くないお菓子なら大丈夫?
「甘くなければ血糖値は上がらない」と思われることがあります。
しかし、せんべいやスナック菓子、クラッカーなどにも炭水化物が含まれています。
そのため、甘くない食品でも、食べる量によっては血糖値に影響します。
反対に、「甘いものだから絶対に食べてはいけない」と考える必要もありません。
甘いかどうかだけで判断せず、量や頻度を考えることが大切です。
果物ならいくら食べても大丈夫?
果物には、ビタミンや食物繊維などが含まれています。
一方で、果物にも糖質が含まれているため、たくさん食べれば血糖値に影響することがあります。
「お菓子ではなく果物だから、いくら食べても大丈夫」と考えるのではなく、果物も食事の一部として適量を考えましょう。
飲み物にも注意しましょう
間食として見落としやすいのが飲み物です。
ジュース、炭酸飲料、加糖のコーヒーや紅茶などには、糖質が多く含まれていることがあります。
毎日飲んでいる場合には、お菓子だけでなく飲み物も一緒に振り返ってみましょう。
普段の水分補給は、水や無糖のお茶などが基本です。
ただし、心不全や腎臓病などで水分制限を指示されている方は、主治医から指示された範囲を守ってください。
間食する「時間や習慣」も振り返ってみる
間食は、食べる量だけでなく、どのような場面で食べているのかを振り返ることも大切です。
たとえば、
「夕食後に毎日お菓子を食べる」
「テレビを見ながら何となく食べる」
「仕事中にいつも甘い飲み物を飲む」
といった習慣が続いていることがあります。
そんなときは、
本当にお腹が空いて食べているのか、それとも習慣で食べているのか
を一度考えてみるとよいでしょう。
間食では、1回にたくさん食べる場合だけでなく、「クッキーを1枚だけ」「チョコレートを少しだけ」といった少量の間食を何度も繰り返していないかにも目を向けてみましょう。1回の量は少なくても、積み重なると1日の摂取量が多くなることがあります。
袋のまま食べないのも一つの方法です
大きな袋のお菓子をそのまま食べていると、どのくらい食べたのか分かりにくくなります。
最初に食べる分だけ小皿などに取り分けると、量を把握しやすくなります。
「絶対に食べない」と決めるよりも、自分が食べている量を知ることから始めてみましょう。
間食したから食事を抜く、はおすすめしません
「おやつを食べすぎたから、夕食を抜こう」
と考えることもあるかもしれません。
しかし、食事を極端に減らしたり抜いたりすると、その後に空腹が強くなったり、治療内容によっては低血糖を起こしたりする可能性があります。
特にインスリンや低血糖を起こす可能性のある薬を使用している方は、自己判断で食事量を大きく変えないようにしましょう。
特別な日の1回より、毎日の習慣を見てみましょう
誕生日や旅行などで、いつもより多く食べる日があるかもしれません。
その1回だけを気にして、「もう食べてはいけない」と考える必要はありません。
むしろ、
毎日の夕食後のお菓子
毎日の甘い飲み物
毎晩の夜食
など、繰り返している習慣に目を向ける方が大切です。
糖尿病治療は長く続きます。
特別な日の食事まで完璧にしようとするより、普段の生活の中で続けられる工夫を考えていきましょう。
間食が必要な場合もあります
すべての間食が「余分なもの」とは限りません。
たとえば、低血糖が起こったときには、ブドウ糖などによる適切な対処が必要です。これは、普段のおやつとは分けて考える必要があります。
また、治療内容によっては低血糖を防ぐための補食が必要な場合や、高齢の方、食事量が少ない方などでは、栄養を補う目的で食事の間に食品をとることが必要な場合もあります。
「糖尿病だから間食は全員やめる」と一律に考えるのではなく、一人ひとりの状態に合わせて考えることが大切です。
間食で覚えておきたい3つのポイント
① 糖尿病だからといって、間食をすべて禁止する必要はありません
② 間食は「何を」「どのくらい」「いつ食べるか」を考えましょう
③ 特別な日の1回より、毎日繰り返している習慣に目を向けましょう
まとめ
糖尿病の食事療法では、「おやつは禁止」と考えてしまうと、長く続けることがつらくなることがあります。
大切なのは、間食を完全になくすことではなく、自分の間食の量や頻度、タイミングを知り、自分に合った付き合い方を見つけることです。
最初から完璧に変える必要はありません。
まずは1週間、自分が「何を・いつ・どのくらい」間食しているのか、少し意識してみましょう。
そこから、自分にとって無理なく続けられる方法を考えていきましょう。
