糖尿病と診断されると、
「果物は甘いから食べない方がいい?」
「果物なら体に良いから、たくさん食べても大丈夫?」
「血糖値が高いときは果物をやめた方がいい?」
と迷う方もいるかもしれません。
果物には糖質が含まれているため、食べれば血糖値に影響します。
しかし、だからといって、糖尿病だから果物を食べてはいけない、というわけではありません。
大切なのは、果物を禁止することではなく、種類だけでなく、食べる量や食べ方を考えることです。
果物にも糖質が含まれています
果物には、ビタミン、ミネラル、食物繊維などが含まれています。
一方で、果物には果糖やブドウ糖などの糖質も含まれています。
そのため、
「果物は体に良いから、いくら食べても大丈夫」
というわけではありません。
健康によいイメージのある食品でも、量が多くなれば血糖値や1日のエネルギー摂取量に影響することがあります。
「甘い果物=食べてはいけない」ではありません
「甘い果物ほど血糖値が上がるから避けた方がよい」と思われることがあります。
しかし、果物の甘さだけで血糖値への影響を判断することはできません。
果物の種類だけでなく、食べる量やそのときの食事内容なども関係します。
「この果物は食べてよい、この果物は食べてはいけない」と細かく分けるより、まずはどのくらいの量を食べているかを考えてみましょう。
果物は「量」を意識してみましょう
果物が好きな方では、一度にたくさん食べてしまうことがあります。
たとえば、大きなお皿いっぱいに果物を盛ったり、何種類もの果物を一度に食べたりすると、結果として糖質やエネルギーの摂取量が多くなることがあります。
「果物をやめる」のではなく、
いつもどのくらい食べているのかを一度確認する
ことから始めてみましょう。
最初から細かく計量する必要はありません。
食べる量が多くなっていないかを意識するだけでも、食生活を振り返るきっかけになります。
ジュースは果物そのものとは分けて考えましょう
「100%果汁だから健康によい」と考えて、果物ジュースを飲んでいる方もいるかもしれません。
しかし、果汁100%のジュースであっても糖質を含みます。
また、飲み物は短時間に多く摂取しやすいため、果物をそのまま食べることと、ジュースとして飲むことは同じではありません。
「果物を食べる代わりに、毎日ジュースを飲めばよい」と単純に置き換えないようにしましょう。
普段の水分補給には、水や無糖のお茶などが基本です。
缶詰やドライフルーツにも注意しましょう
果物の缶詰には、シロップが使われているものがあります。
また、ドライフルーツは水分が少ないため、生の果物よりも少ない見た目の量で多く食べやすくなります。
どちらも「絶対に食べてはいけない」ということではありませんが、生の果物と同じ感覚でたくさん食べないようにすることが大切です。
商品の表示なども確認してみましょう。
果物を食べる時間はどうすればいい?
「果物は朝なら大丈夫」
「夜は絶対に食べてはいけない」
などと聞くことがあるかもしれません。
しかし、すべての方に共通する単純なルールがあるわけではありません。
食事の内容、生活リズム、治療内容などによっても異なります。
時間だけにこだわるよりも、まずは1日の中でどのくらい食べているのかを考えることが大切です。
血糖値が高かったから果物を全部やめる?
血糖値やHbA1cが高かったとき、
「果物を食べていたからだ」
と考えて、すべてやめてしまうことがあります。
しかし、血糖値やHbA1cは果物だけで決まるものではありません。
主食、間食、甘い飲み物、食事全体の量、運動、薬、体調など、さまざまな要因が関係します。
果物だけを原因と決めつけず、食生活全体を振り返ることが大切です。
腎臓病がある方は注意が必要なこともあります
腎臓の働きが大きく低下している方や透析を受けている方では、血液中のカリウムが高くならないように、果物の種類や量について注意が必要な場合があります。
この場合は、糖尿病だけを考えて果物の量を決めるのではなく、主治医や管理栄養士から受けている食事の指示を優先してください。
果物について覚えておきたい3つのポイント
① 糖尿病だからといって、果物をすべて禁止する必要はありません
② 「体に良いからいくらでも」ではなく、食べる量を意識しましょう
③ ジュース、缶詰、ドライフルーツは、生の果物と同じように考えないようにしましょう
まとめ
果物は糖質を含むため、血糖値に影響します。
しかし、
「糖尿病だから果物は禁止」
と考える必要はありません。
一方で、
「果物は健康によいから、いくら食べても大丈夫」
というわけでもありません。
大切なのは、食べるか食べないかの二択ではなく、自分に合った量で上手に付き合っていくことです。
まずは普段、自分がどのくらい果物を食べているのかを振り返ってみましょう。
無理に禁止するのではなく、長く続けられる食べ方を見つけることが糖尿病の食事療法では大切です。
