糖尿病では朝食を抜いてもいい?朝ごはんとの付き合い方

糖尿病の食事について、

「朝は食欲がないので食べなくてもいい?」
「朝食を抜けば、その分カロリーを減らせる?」
「血糖値が高いから朝ごはんを食べない方がいい?」

と考える方もいるかもしれません。

朝食を食べるかどうかは、生活リズムや治療内容によっても異なります。

大切なのは、

「糖尿病だから必ず朝食を食べなければならない」

あるいは、

「食べない方が血糖値に良い」

と一律に考えないことです。

朝食を抜けば血糖値は良くなる?

「食べなければ血糖値は上がらないから、朝食を抜いた方がよいのでは?」

と思うかもしれません。

確かに、食事をとれば食後の血糖値は変化します。

しかし、糖尿病の食事療法は、食後の血糖値を上げないために食事そのものを減らしていくことが目的ではありません。

朝食を抜いた結果、昼食や夕食で強い空腹を感じ、一度に多く食べてしまうこともあります。

1回の食事だけではなく、1日全体の食べ方を見ることが大切です。

朝食を抜くと昼食を食べすぎることもあります

朝食をとらずに長い時間を過ごすと、昼頃には強い空腹を感じることがあります。

すると、

・昼食の量が多くなる
・早食いになる
・菓子パンやお菓子などを食べたくなる
・甘い飲み物をとる

といったことにつながる場合があります。

朝食を抜くことだけを見るのではなく、その後の食事にどのような影響が出ているかも振り返ってみましょう。

「朝食を食べる=たくさん食べる」ではありません

朝は食欲がなく、

「朝食をきちんと食べるのは無理」

という方もいるでしょう。

朝食を食べる場合でも、最初からたくさん食べる必要はありません。

生活リズムや食欲に合わせて、無理のない食べ方を考えることができます。

大切なのは、理想的な朝食を毎日完璧に用意することではなく、自分の生活の中で続けられる方法を考えることです。

菓子パンと甘い飲み物だけ、になっていませんか?

「朝食は毎日食べています」という方でも、内容を振り返ってみると、

「菓子パンと甘いコーヒー」
「ジュースだけ」

ということがあります。

朝食を食べたかどうかだけではなく、何を食べたり飲んだりしているのかも大切です。

ご飯やパンなどの主食だけに偏らず、可能であれば卵、魚、大豆製品、乳製品などの食品や、野菜などを組み合わせることも考えてみましょう。

ただし、毎朝すべてをそろえなければならないわけではありません。

できる範囲から始めれば十分です。

朝の血糖値が高いから朝食を抜く?

朝起きたときの血糖値が高いと、

「まだ何も食べていないのだから、朝食を食べない方がよい」

と思うことがあるかもしれません。

しかし、朝の血糖値は前日の食事だけで決まるものではありません。

食べていない時間にも、主に肝臓からブドウ糖が供給されています。また、朝方には血糖値が上がる「暁現象」がみられることもあります。

そのため、朝の血糖値が高いという理由だけで、自己判断で朝食を抜く必要はありません。

朝の血糖値が高い状態が続く場合には、食事だけでなく治療内容なども含めて主治医と相談しましょう。

薬やインスリンを使っている方は特に注意

糖尿病の薬やインスリンを使用している方では、食事を抜くことで低血糖を起こす可能性があります。

低血糖の起こりやすさは、使用している薬やインスリンの種類などによって異なります。

そのため、

「今日は朝食を食べないから、薬もやめておこう」

あるいは、

「いつも通り薬を飲めば大丈夫」

と自己判断で決めないようにしましょう。

朝食をとれないことがよくある方は、あらかじめ主治医に対応を確認しておくと安心です。

朝食を食べられない日があっても、自分を責めない

仕事や体調、生活リズムによって、朝食をとれない日もあります。

「朝食を抜いてしまったから糖尿病治療に失敗した」

と考える必要はありません。

糖尿病治療は、毎日同じ生活を完璧に続けることではありません。

大切なのは、朝食をとれなかった1回よりも、普段どのような食生活を続けているのかを見ることです。

朝食について覚えておきたい3つのポイント

① 朝食を抜けば、必ず血糖値が良くなるわけではありません

② 朝食だけでなく、その後の昼食や夕食を含めて1日の食生活を考えましょう

③ 薬やインスリンを使用している方は、食事を抜くときの対応を自己判断しないようにしましょう

まとめ

糖尿病だからといって、

「朝食は絶対に食べなければならない」

と一律に考える必要はありません。

一方で、

「血糖値を下げるために朝食を抜けばよい」

と単純に考えることもおすすめできません。

朝食を食べているかどうかだけではなく、

朝食を抜いたときに昼食が多くなっていないか
朝食では何を食べているのか
自分の生活リズムや治療に合っているか

を考えることが大切です。

最初から理想的な朝食を目指す必要はありません。

自分の生活の中で、無理なく続けられる食べ方を見つけていきましょう。